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シス工 河原ゼミ

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こんにちは。with学内担当の片山です。今回学内はかなり久々に面白ゼミをやります。 過去の面白ゼミではゼミ生や院生に話を聞いたんですが、なんと今回は先生に直接 インタビューしてみます。ゲストのデザイン情報学科教授の河原秀樹先生です。

河原先生、よろしくお願いします。

お願いします。

早速ですが、先生はどんな研究をされてるんですか?

一言で言えば、コンピューターに、人間のような耳を付ける。というな研究をしてるんですが、実は人の声を変える道具を作るんです。

それは某名探偵のしている蝶ネクタイ型の声を変えるアレのことですか?

まさにそれがまじでできちゃう。

アレは漫画の世界じゃなかったんですね。

漫画って言うならば、未来を先取りしてビジョンを与えるって言う意味合いがあります。

そういう考えもありますね。

元々は道具っていうのは研究するための道具として開発したんだけど、その道具自体が非常に有用だからいろんなことに使ってます。 元々は人間が聴いてるようにコンピュータにいろんな音を聴かせたい、ということのための研究です。 これは実は皆さんが聴いてるこのインターネットラジオの技術にもなってるっていう。話すと長くなるけど。

確実に自分らの身近で役に立っているんですね。

そうですね。 今世の中の計算機(コンピュータ)やなんかがはやくなったから 昔の耳に関する研究が役立つようになってきたと言えるんではないかと。

なるほど。その、音声合成のシステムについてですが、それは音声を一回分解してそれを再合成するってことですよね。

そうですね。話せばそれこそ200年前のフランスの数学者のフーリエにまで戻るけど簡単に言ってしまうと、 人の声を聴いたときにたとえば旋律を歌うときに旋律を聴いて分かる音の高さ(ピッチ)と、 それから誰が何を喋ってるっていう声の響きや言葉の内容に分けることができますね。 そんなふうにコンピュータが声をわけてしまう、と。それでバラバラにしてからそれを自由に好きなように加工して、っていうそんなことをやってますね。

実は僕とそこにいる清家君の声をその技術を使って面白く加工してるんで聴いてください。 (※もうしばらくお待ち下さい)そしたら、さっき歴史っておっしゃいましたけど、 どんなふうに聴覚に関しては発展してきたんですか?

身近な例でいえば元々グラハム・ベルが1876年に電話を発明したんですが、最初の頃はとにかく、声を伝えること自体が大変で、 たとえばアメリカ大陸を横断するくらいの距離だと何言ってるのかわからないというようなことがあって、 そもそも何が必要なのかをフーリエの理論を使って調べたときに、 声っていうのは1秒間に300回空気の圧力が変動するものから4000回変動するものまであるんです。 結構幅がありますね。 そこら辺まで調べないと送れないっていうことで大変だったんだけど、 それでグラハム・ベルのベル研究所っていうノーベル賞いくつも出してる研究所が、 声をゆっくりと変化する成分に分解してそれでまた合成しようっていうシステムを作ったんです。 実はそれが1939年のこと。それの発展系が実は今日お話ししたストレートって言うシステムの原型になってます。

そのシステムに関してですけど実は特許とられてるらしいですね。

これは一種の国家プロジェクトで開発したシステムで、 今は具体的には旭化成からコンピュータに喋らせるソフトウェアツールキットがあるんですが、 その中の一部の技術として使われてます。そのシステム自体に関する特許は今重要なのが3つあってそれが使われています。

世界的にもすごい技術みたいですけど最後に、 この研究ではたとえば理系の人にはおなじみですけど数学Cでやる行列の知識も必要らしいですが、 最後に、学生や数学を学んで る人に対してのメッセージをお願いします。

数学っていうのはものすごく不自然な頭の使い方をするんだけど うまく過去の結果が蓄積されるような仕組みができてきたわけだけども ある意味貴重な人類の財産なんで、そういったものを学べる機会はものすごいチャンスだと思ってください。 それに実際に数学を知ってると使えることがあるんです。 いま高校やなんかでは想像が付かないかもしれないけど そういった人類の財産を受け継ぐつもりで。奇跡的に生き残ってきた というより奇跡的に成功し続けることができたような考え方だから身につけることは一種のチャレンジとし て、自分を育てるための糧として、是非身につけておいてください。

分かりました。数学嫌いな皆さんもこれを聞いたら、数学の延長線上 にこんな音に関しての研究もあるんで、そういうのを考えながら授業なり音楽なり聴いたら 聴き方が変わるんじゃないでしょうか?ということで今回は取材終わりますけど、先生ありがとうございました。

どうもありがとうございました。

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