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ゼミ紹介「辻本ゼミ」&貴志川線存続決定について

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インタビュー:辻本勝久 助教授、ゼミ4回生代表 林大幹さん

インタビュアー:岡井

久々のゼミ紹介です!今回は経済学部の辻本ゼミを紹介しますが、 辻本ゼミでは来年4月から岡山電気軌道に引き継がれることになった貴志川線に関する研究をされています。 そこで、貴志川線の存続についての研究を中心に辻本ゼミを取材しました。

辻本ゼミの研究テーマ

交通政策や物流という視点から地域や国の活性化を研究されています。 林さんは地方分権に向けた市町村合併について研究されています。

貴志川線問題の経緯について

南海電気鉄道貴志川線は、和歌山市のJR和歌山駅から東隣の貴志川町の貴志駅を結ぶ 14.3kmの地方鉄道です。路線図はこちらへ。平成15年度の収支は乗客数が前年度比3%減のため 約5億円の赤字となりました。南海電鉄はこれまで内部補助(大阪周辺での黒字で貴志川線の赤字を補てん) により運行してきましたが、モータリゼーションの進展や少子化などに伴う経営環境の悪化の中でそれも限界に達し、 昨年9月に国土交通省へ事業廃止届けを出しました。

今の制度では、事業廃止届け提出後、1年間は運行が続けられますが、この猶予期間が過ぎれば本当に廃線になってしまいます。 財政状況が悪い中、行政も存続のために金を出す決断をしかねていました。 そこで、採算は取れないかも知れないが、社会的な価値が大きい貴志川線をこのまま廃線させてなるものか ということで住民団体や辻本ゼミが立ち上がりました。

住民や辻本ゼミの存続に向けた取り組みが実を結び、今年2月に和歌山県と和歌山市、 貴志川町が貴志川線存続で合意しました。従来は鉄道用地などの施設の保有も、 電車の運行も事業者が行い経営を圧迫していましたが、今後は上下分離方式といって、 鉄道の用地の保有と電車の運行を分けます。 和歌山県の全額補助で和歌山市と貴志川町が鉄道の用地を取得、 保有し、新会社(和歌山電鐵(てつ)株式会社)は電車の運行のみを行うことになったので、 新会社は土地取得費用や固定資産税を節約できます。

さらに、和歌山市と貴志川町が10年間で最大8億2千万円の赤字補填を行うことや、 県が2億円程度の設備更新費を出すことにもなっています。住民団体や、 辻本ゼミによる支援も引き続き活発です。このように、地元の住民や大学、 行政が協力して、貴志川線の再生を支援しています。和歌山市と貴志川町は事業者を公募し、 9つの企業や個人などの応募から岡山電気軌道が選ばれました。南海電鉄も、 今年9月末の廃線予定を来年3月末まで延長しました。6月下旬に岡山電気軌道は和歌山市内に新たに 「和歌山電鐡株式会社」を設立し、来年4月から運行することに決まりました。 貴志川線は今、地方鉄道再生のモデルケースとして、全国的に大いに注目を集めています。

辻本先生はなぜ貴志川線を存続させようと思われたかというと、 和歌山の自動車依存型社会化を貴志川線の段階で食い止めなければならないためだそうです。 つまり、自動車に頼らざるを得ない社会は街によくないということです。

そのため辻本ゼミでは、市民の方々と周辺道路の交通量調査や所要時間を調査し、 それを元に分析を行ったそうです。その結果は??ラジオをチェック!!驚くべき結果が!

また、なぜ岡山電気軌道が存続することになったのか、今後貴志川線はどのようにかわっていくのかも質問しました。

インタビュアーより

私は貴志川線に乗る機会があまりないので愛着がもてなかったのですが、 これから貴志川線は楽しくなるのではということなので、たいへん楽しみにしています。 和歌山の街、みなさんの地元の街の公共交通を見つめなおしてみてはいかがでしょうか。

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